
Contents
はじめに
久しぶりの更新です。
どうも、オウムガイルです。
さて、今日は全国にある電気保安協会について、電気保安業務に関する募集要項をまとめてみました。
現在は民間企業の参入が認められていますが、以前は電気保安協会が保安業務を一手に請け負っていたようです。
数々のネット上の情報と、直接管理人が問い合わせをしてわかったことをまとめると、一番技術力のある団体は電気保安協会ではないかと思います。
もし、保安協会で電気保安業務の技術力を高めたいと考えている方は、一度応募を検討してみてはいかがでしょうか。
◆注意事項
- この情報は2019年3月時点のものとなります。
- 定員により応募を締め切られている場合もありますので必ずご自身でも確認してください。
- この情報により不利益が生じた場合でも、当管理人は一切の責任を負いかねます。
- 万一内容に不備がありましたらすぐに対応しますのでご遠慮なくお知らせください。
電気保安協会とは
電気保安協会の概要
電気保安協会というと、北海道電気保安協会をはじめとした、各地域の保安協会をイメージされると思いますが、正式には、『電気保安協会全国連絡会』という組織の下に、各地域の電気保安協会が10団体あるという形になります。
日々の業務としては、調査業務、保安業務、広報業務という3つの業務で成り立っています。
1つ目は、調査業務です。4年に1回以上の間隔で、家庭に訪問し、調査や点検、安全利用のアドバイスをされています。
2つ目は、工場や大型ショッピングモールなど、大規模な施設を中心に電気保安業務の業務委託を受け付けており、オーナーに代わって月次点検や年次点検などを行います。この業務がメインの業務であり、今回紹介する採用情報でもあります。
最後の広報業務は、電気の安全利用に関する事項を、各メディア、パンフレットなどを通じで広く知らせる業務であり、広報業務の募集についてはあまり見かけません。(新卒採用で賄っているのではないかと思います)
保安業務の職種は2通り
電気保安協会の募集内容において、電気保安業務にかかる募集職種は以下の2通りとなります。
所定の実務経験があり即戦力で働ける方が対象(要は経験者) | |
電気主任技術者免状の交付を受けているが所定の実務経験を満たしていない方が対象(要は未経験者) |
必須条件としては、電気主任技術者免状が必要という事ですね。それに加えて実務経験があるかがカギとなります。
所定の実務経験について
巷では、実務経験についてもいろんな年数を提示されているところがありますが、まとめると以下の通りになります。
また、実務経験とは、必ずしも主任技術者として専任されている期間だけが当てはまるわけではないようです。例えば、ビルメンテナンスの仕事において、日々の電気モニターチェックなどを行っていた場合でも、しっかりとした実務経験となるようです。詳しくは各協会に確認してみるとよいと思います。
第1種電気主任技術者免状を交付されているもの | |
第2種電気主任技術者免状を交付されているもの | |
第3種電気主任技術者免状を交付されているもの |
電気保安管理業務で想定される業務内容
電気保安業務は、電気の安全を守るお仕事です。
もちろん、電気が通じなくなったり、何らかの災害などがあれば、波及事故を防ぐために緊急駆け付け対応も行わなければなりませんので、責任は重大です。
また、月次点検や年次点検などにおいては、クライアントの営業体制やなどにも合わせなければならず、深夜の点検も対応しなくてはなりません。
もちろん、地域によっては山奥のソーラー発電設備の点検などの対応も想定されますので、体力も必要になりそうです。
特に、天候に左右されやすい業態でもありますので、台風や大雪などによって、対策を講じる必要もあります。その他、建物の竣工があった場合にも点検が必要ですので、規模によっては数人、数十人態勢でチームを組んで対応にあたる場合もあるようです。
電気保安協会へ転職するメリットとデメリット
メリット
では、電気保安業界への転職を希望する際、なぜ電気保安協会が一番いいのかまとめてみました。あくまでも個人的な意見ですが、参考になれば幸いです。
◆おすすめポイント
- 電気保安協会で修業をすると、正しい知識と高い技術が身に付く。
- 就業している間は、事故さえなければ安定した職場となる。
- 組織がしっかりとしている為、万一自分の体調不良などがあっても、代役がすぐに見つかりクライアントに迷惑をかける事が無い。
- 手当関係も平均以上に充実している。
- もし独立や他の企業への再就職を目指す場合でも、自分のキャリアのステータスになりやすく、非常に有利になる。
- ネットで書き込みされている電気保安協会に務めているであろう人の意見でも、『保安協会一択』と評価している。
色々な事業者がありますが、中には技術力が未熟な会社や、技術力が未熟な会社などもあるようです。慎重に検討した方が良いと思われます。
デメリット
管理人が是非おすすめしたい保安協会ですが、懸念材料もやはりあります。
これも個人的な意見にはなりますが、みなさんもしっかりと考えた上でキャリアプランを検討される必要があると思います。
◆懸念材料
- 実務経験が無い場合は、一人前になるまでに時間がかかる
- 扶養家族がいる場合は、あまり高給は見込めない為、養育費が問題である
- 今後、民間企業の参入の影響などにより価格競争に陥ると、年収アップが見込めなくなってしまう可能性がある
全国電気保安協会採用情報比較
では、全国の保安協会の応募条件等を見ていきましょう。
同じ項目もあったので、特筆すべき項目だけを比較してみました。
保安技術者(実務経験ありの方)の場合
年齢、職歴について
近年は、年齢による募集範囲の限定が出来なくなったせいでしょうか。年齢要件を明確にしている協会は少ないようです。
しかし、中国電気保安協会、沖縄電気保安協会においては年齢不問とされていますので、募集があれば一度問い合わせてみる価値はありそうです。
ただ、実務経験がしっかりと伴っていれば、40代の方でも面接の機会があるかもしれません。
給与について
40歳子供2人/扶養手当含む | |||
- | |||
- | |||
45歳の場合/時間外手当は含まれていません | |||
- | |||
40歳扶養家族3人の場合/月収28.77万 | |||
40歳扶養家族2人の場合 | |||
- | |||
時間外手当は含まれていません | |||
- |
給与は、どこの協会もさほど変わりはないようです。平均的に年収450万~500万程度という内容でしょうか。
保安協会に一度問い合わせたところ、担当する地域によっても、残業が多いエリア、そうでないエリアがあり、年収に少し差があるという話を聞きました。
また、これは各協会によっても差があるかもしれませんが、年間賞与は大企業並みです。新卒採用ページから推察すると、およそ4か月~5か月分の水準ではないでしょうか。
選考方法について
書類選考/面接/面接試験/適性検査/健康診断 | |
別途連絡 | |
書類選考/面接試験/適性検査/色覚検査 | |
書類選考/筆記試験/面接 | |
未記載(まずは連絡の上履歴書送付) | |
書類選考/面接 | |
書類選考/一次面接/適性検査/二次面接 | |
書類選考/面接試験/適性検査/健康診断 | |
書類選考/筆記試験(電気)/作文/面接 | |
書類選考/面接試験 |
選考方法はまちまちといったところでしょうか。
一般的な選考方法を取っている協会もありますが、作文や筆記試験を行う協会もあり、応募を検討する際はしっかりと確認が必要だと思います。
一番厳しいと感じたのは、九州電気保安協会ですかね~。
定年について
再雇用制度あり(最長70歳まで就労可) | ||
記載なし | ||
記載なし | ||
最長70歳まで活躍できます | ||
記載なし | ||
60歳以降は再雇用制度によりシニアスタッフへ。 65歳以降も嘱託制度により最長70歳まで |
||
記載なし | ||
記載なし | ||
50歳以降は、嘱託員採用となります。 | ||
記載なし |
定年はそれぞれの協会によって違いがありました。
およそ60歳が基準のようですが、その後も嘱託雇用制度やシニアスタッフ制度などにより、最長で70歳まで勤務できる協会が多いです。
記載が無い協会であっても、一度確認してみてはいかがでしょうか。
保安業務補助者(実務経験が不足している方)の場合
保安業務補助者の募集については、『経験が不足している場合』としている事が多いです。つまり、全くの未経験の場合は、年齢によっては応募ができないかもしれません。
ちなみに、僕が以前に保安協会へ問い合わせをした際には、全くの未経験の場合は35歳までの応募に限るとされていました。(地域によって違う場合があります)
また、保安業務補助者の募集自体が無い場合もあります。
年齢、職歴について
まずは相談してください | ||
募集が無い可能性があります | ||
記載なし | ||
記載なし | ||
記載なし | ||
まずは相談してください | ||
記載なし | ||
募集が無い可能性があります |
募集年齢はこちらもあまり記載がありませんでした。
唯一、中国電気保安協会は年齢不問で面接していただけるようですので、経験が不足している方で、40歳を過ぎてからのチャレンジを考えている場合は、一度問い合わせをしてみると良いかもしれません。
給与について
25歳扶養家族(妻)/扶養手当含む | |||
まずは相談してください | |||
募集が無い可能性があります | |||
実務経験が若干年数不足している方 | |||
個別に対応します | |||
- | |||
30歳扶養家族1人の場合 | |||
別途相談してください | |||
実務経験が若干年数不足している方 | |||
募集が無い可能性があります |
給与は、家族構成などによって変わっていますが、やはり見習い期間だけあって高い水準とはいえない状況です。
また、実務経験年数についても、あまりにも不足している場合は受付してもらえない可能性もありそうです。
選考方法について
書類選考/面接/面接試験/適性検査/健康診断 | |
別途連絡 | |
募集が無い可能性があります | |
書類選考/筆記試験/面接 | |
未記載(まずは連絡の上履歴書送付) | |
書類選考/面接 | |
書類選考/一次面接/適性検査/二次面接 | |
書類選考/面接試験/適性検査/健康診断 | |
書類選考/筆記試験(電気)/作文/面接 | |
募集が無い可能性があります |
選考方法は、保安技術者(実務経験あり)の場合と変わりはないようです。
ただし、前述しましたが募集が無い場合もありそうですので、一度最寄りの協会へ問い合わせた方が良いと思います。
定年について
実務経験が不足した状態で入社し、その後実務経験を積んでいく事になります。
よって、定年は必然的に保安技術者(実務経験あり)の場合と同様になると思われます。
まとめ
みなさまいかがでしたか?
保安協会へ転職を考えている場合で、通年採用として募集をしている職種を比較してみましたが、各協会によって少しずつ違いがあるのがわかりました。
電験3種は、取得するまでに時間がかかる資格ですので、年齢が若い方は早めに転職活動を行った方が良いかもしれません。(もちろん入社後は死に物狂いで資格を取らないといけませんが)
また、資格はあるけど実務未経験の場合は、35歳くらいまでなら転職できる可能性はありそうです。しかし、40歳を過ぎてからの転職は、実務経験を他の会社で積んでからチャレンジする事になりそうです。
中には、老後(定年後)に活かせる資格として、電験3種の取得を目指されている方も多くおられるようですが、その場合は、実務経験を積んでいく事が難しいので、保安協会への転職はあきらめた方が良いと思います。ビルメンテナンスのお仕事であれば、電験3種があれば未経験でも採用される可能性があると思います。
以上、この情報が皆さんのお役にたてれば幸いです。